微生物との共棲、共生を円滑に

いろんな場面において閉塞感といいますか、袋小路に入ってしまう感じのする今日ですが、まだまだ解決の見通しあると考え、表題の「微生物への対応」について、医療にかかわる者として、展望を語らせていただきます。
 微生物との係わりあいは、環境改善・食べ物加工などで濃密になっており、健康保持への貢献大なるものがあります。これらは、一層大事にしたいものです。

医療分野では、対面・対決的 

 病原微生物に遭遇しますと、「感染・発病」という現実的な場面となります。私共の体には「防御機構」があり、体調などふくめ「一般的対応」と、免疫とよばれています「特異的対応」があり、3層(3分野)構造となっています。
すなわち、@リンパ球(その主力T細胞とよばれる)がかかわる細胞免疫A血清中の免疫グロブリンの活性化による液性免疫B腸や鼻の粘膜に出てくる分泌液にある「分泌性IgAグロブリン」による局所粘膜免疫 があり、それぞれ協力しあって「防御」しております。小児マヒ(ポリオ) は、48年前までは皮下ワクチンでしたが、Bの事実が解明され、当時の「ソ連」から緊急に生ワクチン輸入(当時の母親を中心とした大運動が実った。筆者は学生でしたが、微生物の教授へ生ワクチンの輸入を要請しました。この方、妙高山麓で誕生ということで長いおつきあいとなりました)。
 この「局所免疫」という機構が解明されてから、インフルエンザをふくめ呼吸器病ウィルスへの対応は、気道粘膜に効果的バリアーをいかに張るかが課題となっております。現行の皮下接種では、効果はのぞめません。袋小路です。

当面の対策

 インフルエンザウィルスの力をおさえる方法として、現行のワクチンではなく次の方法をすすめております。@冬季居住空間温度6〜7℃、湿度50〜60%。要するに温度を上げずに湿度を上げる。A各ウィルスによる重複・混合感染がないことの利用(例、反復性ヘルペス感染にかかっていると軽い)。

展 望

 地球誕生46億年前から生き続けている微生物。たとえば「原核生物−真正細菌グラム陽性菌、古細菌高度好塩菌」などには、高温の中でいきつづけてきた「特長」がなにかあるのだとおもいます。細かいことは専門家にゆだねるとして、こうした微生物の力をかり、大局的・歴史的な視点にたち、微生物との新たな共生をかちとりたいものです。

 河原田 和夫
(長野市 あおぞら診療所いまい)